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2014年4月21日 (月)

TCRのLとFDのLFの違い(1)

先日購入したNORTH FORK COMPOSITES J Custom 2.0 テクニカル・クランキン・ロッド(TCR)と、同じくパワー・クランキン・ロッド(PCR)

 

先日、早速一番使用頻度が高くなると思われるTCR610Lを使ってみました

Fw140419_5
当たり前の様にこれまで使っていたお気に入りのFD TS-1610LFと比べてしまうわけで、その辺の事も簡単な感想はこのエントリーでも書きましたが、その中でも・・・

キャスト感や巻き感はLFに似たものがある

と書きつつも

細かな部分を比べると、やっぱり別物

とも書いていたので、と思われた方もいると思います。

そこで今回は、その辺の細かい部分について、1日使って気付いた点を書いてみようと思います。

あくまでもナウなヤングが個人的に今はそう思っているというだけなので、考慮するしないは読んでいる方にお任せします。

 

まずはキャスト感についてですが、キャスト時のタイミングについては、ほぼ変わらないと言って良いと思います。

同じように軽くティップを回せ、同じようなリリースで同じようにキャストできます。

フルキャストはそんなにしていませんが、グラスなのになぜそんなにシャキッとしてるの?というLFのティップに対し、低弾性カーボンだとこれまでの経験から無駄なティップバッキングが心配だったものの、こちらも想像していた範囲内なので特に問題ありませんでした。

でも同じように投げられるとは言ってもやっぱりUDグラスとカーボンとの違いはあり、慣れてくるとその同じ様なキャストの仕方でも軽く飛距離を出すことが出来るようになりました。

また、LFでは速度が出なくて風に負けてラインが浮いてしまう様なフラットサイドクランクを投げた場合でも、ピュッっと飛ぶので楽にキャストできます。

使用前は、キャスト感はカーボンということで心配していたキャスト感の違いも無く、同じように投げられて、より楽に、より遠くに飛ばす事ができました。

これは、これまでと同じ距離を投げる場合では更に楽になるということでもあるので、当然のように正確性も上がります。

キャスト感については今のところこんな感じですが、良いことばかりだと思います

 

続いては巻き感についてですが、こちらもキャスト感同様ほぼ同じように巻くことができました。

今のところ一番柔らかいTCR610Lしか使っていないからか、それほどグラスと変わった感じも無く、小気味良いティップの振れも感じられて特に違和感もありません。

ただ、このエントリーでも書いたとおり、ゆっくりした大きな振り幅が出るような巻き方をすると、LF比でティップが引っ張ってしまっているという感じも受けました。

また気になったのが、LFの場合はルアーが近くになるにつれてティップが自然に左右にも振れていたところが、TCR610Lの場合はほとんど縦にしか振れません。

クランクが首を振る際、横方向ではラインが張り、センターではラインが緩みます。

それの連続した動きがティップに伝わるわけなんですが、実際には張る緩むを繰り返すだけなのでティップが縦にだけ動いたところでおかしくありません。

近い距離では横方向に振られた場合にはそっちにラインが振られるわけで、その振れに対して自然にティップが動けば当然ティップも左右に振れるということになります。

その横振れ分の有無が、何となく余計にクランクを引っ張っていると感じてしまったりもしました。

これは、ゆっくり引いても早く引いても同じです。

ゆっくり引いた場合には特に引っ張っているのが感じられるので、それは速く巻いたとしても同じ事になるでしょう。

ただ、それが良いか悪いかは別の話です

同じクランクを巻く場合でもロッドやラインによって動きは変わってきますし、その違いによって釣れる釣れないというのもあると思います。

ある日はカーボンロッドでそのクランクを引くと良く釣れ、同じクランクをグラスロッドで引くとまったく釣れない・・・またカーボンに戻すと釣れる・・・でも違う日はその逆だったりするという事もあります。

その検証では、同じクランクの動き自体がロッドによって変わっており、そのピッチや波動が釣果に影響したんだと言っていました。
(というのを、釣りビジョンのある番組で見ました。)

その辺がクランキンの奥深さでもありますし楽しみでもあるんですが、ロッドをあえて曲げこんで使えばティップの動きもそこそこ押さえられていたLFに対して、普通に使ってもそこそこ引っ張っている感のあるTCR Lでは、普通に使った時のLFと同じ動きは出せない気がします。

そこまで気にするかどうかは別にして、やはり柔らかめの低弾性カーボンとはいえ、柔らかめのUDグラスとは違うというのが分かりました。

ただ上でも書いた様に、それが良いか悪いかは別の話です

そんな引っ張っている感じのするフラットサイドクランクのフワトロ巻きでも、それまで同じ様な釣りをしても小バスしか釣れなかった池で、それなりな魚を釣ることができました。

Fdlf_tcrl_1404
もしかしたら同じタイミングでLFを使った場合には、釣れてなかった魚かもしれません。

感度についても、良くクランキンロッドに感度など必要ないと言われることもありますが、感度は大事だと思っています。

最低でも必要なのが、ロッドに伝わるクランクの振動。

これも普通に巻いていると大体のロッドでちゃんと伝わるものの、ニーリングしたりティップを上げたりしてロッドを曲げ気味にして巻くと、その感度が薄くなったりします。

それでもしっかりとクランクは泳いでいるわけで、ロッドの曲げ方によってロッドからの感度が薄れたとしても、それはしっかりとラインを通じ、リールには伝わって来る場合もあります。

リールの巻き感度というのは、ハンドルを巻く手に伝わる感度のことですが、ただ流れに依って巻きが重くなる軽くなるというだけではなく、そういった細かな振動もちゃんと伝えてくれます。

当然、ノブがゴムやEVAやコルクだったりした場合には感度は落ちますが、金属ノブの場合にはそれらと比べると驚くほど感度が上がります。

感度が上がっているのではなく、伝達の邪魔をされてないだけですね。

同じ振動がラインから伝わってきて、それがガイドを通してブランクに伝わり、ロッドを握っている手に伝わる。

同じ振動がラインから伝わってきて、それがガイドに当たって弱くなりつつも、リールに伝わり、ハンドルを通じてハンドルノブを握っている手に伝わる。

ロッドを曲げずに巻けば巻き感度に有利になり、ロッドを曲げればロッドへの感度が有利になるはずなんですが、クランキンロッドの場合には、ある程度曲げると感度が薄れてしまいます。

この場合の感度が上がれば、釣果にも影響してくると思うのです

 

前振りが長くなりましたが、LFもそんなに感度が悪い部類ではなく、ロッドを曲げずに使えばいろんな情報が伝わってきました。

ただ、少し曲げると一気に感度が薄くなり、同時に巻き感度にも影響して良く分からないということもあったんですが、TCRの場合はもう少し曲げても同じ位の感度があるように思いました。

さすがカーボンといったところだと思います。

 

最後は、バイト時の反応と、掛けた後の感じについてです。

最初に掛けた珍しく大きめのバスの場合でも、バイトの前にはロッドやハンドルノブに伝わるクランクの振動が変わるといった事を感じました。

そのことから、ルアーの後ろに付いての吸い込みバイトだったんだと思います。

その後のやりとりとしては、最初からそこそこのサイズだということが伝わったのと、絶対に獲りたい!という気持ちがあったので、ロッドの撓りはあえて必要以上に使わないようにして、クラッチを切ってのラインの出し入れで、出来るだけ負荷を掛けずにいなしながら丁寧に獲ることにしました。

その辺のやりとりについてはこのエントリーに書きましたが、同じ様なやりとりを良くする、長めのシーバスロッド(13ft or 11ft6inch)から比べると随分と短いロッド(6ft10inch)にはなるんですが、テーパーが素直なのと戻りきってもティップが少し残るという安心感から、それなりに落ち着いてやりとりをすることができました。

そしてタモも使ってキャッチした魚の掛かりを見ると・・・

Fdlf_tcrl_1404f
外掛かりでの薄皮1枚へのリアフック1本掛かり。

実は、この部分の薄皮はそこそこ固かったりもするんですが、良く獲れたというのもありますし、良く掛ったとも思えました。

幾らラインの放出でいなしているとは言っても、ロッドがそれなりに曲がってくれないと抵抗で身切れすることも考えられるので、TCRでも一番柔らかいLで良かったとも思いました。

ただ考えてみると、LFでは無かったような掛かり方です。

もしかしたら、吸い込みに対するティップの入り方の差なのかもしれません。

活性の高い時のバイトなら硬めのロッドでも勝手に食って勝手に乗ってくれるとは思いますが、低活性の時の一瞬の弱い吸い込みバイトやついばみバイトには、ティップのしなやかさがとても影響すると思われます。

その後、小バスを3匹掛けたことも書きましたが、そのうち獲れたのは1匹だけ。

この1匹は、バレようのない掛かり方をしていたから獲れたようなものです。

こちらもLFでは考えられないことです。

まだサンプルが少ないので結論を急ぐわけではありませんが、バイトが違うのか、バイトは同じだけど吸い込みに対するティップの動きにより掛かり方が変わるのか、掛かりは同じだけど小バスの鋭い首振りに耐えられずにバレるバレないの差なのか、掛かりが悪いための掛って直ぐのバラしではなく寄せてくる最中でのバラしなので、少しロッド性能の差を感じたりしました。

またバイトに対してもLFの時はバイトがあればほぼ勝手に乗っているという感じがあったのが、TCR Lの場合はアタリだけがあるということがありました。

しかも、ワームを使った時に感じるようなプルプルっというアタリです。

LFではほとんど感じたことのないようなバイトを感じられているのか、LFだと掛っていたバイトを弾いたが故のアタリなのかもまだ確証はありませんが、おそらくバイトを弾いた際のアタリだと思われます。

また、LFだと小バスでも掛ったというのが自然な撓りから感じられるのが、TCR Lだと一瞬掛っているのか掛っていないのか分かり難いということもありました。

これは何故なのか分かりません。

 

確かに、ロッド性能には大きな差があります

メバルをやっていたときにも感じましたが、掛けに行くロッドでは中々釣れなかったものが、ペニャペニャソリッドのロッドに持ち替えた瞬間、バイトがあれば勝手に乗っている、バイトの度に勝手に釣れる・・・ということもありました。

メバルの場合はそれでなんだかつまらなくなってしまったわけですが、今回は逆になります。

これまでは勝手に掛っていて適当なやりとりでもバレなかったのが、新しいロッドになるとバイトによっては掛かりも悪く、適当なやりとりではバラしてしまうのです。

同じ様な強さなら、グラスの方が掛かりが良く、乗りも良く、バラしにくいというのは当たり前のことなのかもしれません。

小バスだと特にその辺の事が分かり易いとは思いますが、当然それは大きめのバスでも同じ事だと思うので、これからはロッド性能に頼り切ったやりとりをするのではなく、TCRに応じたやりとりを心掛けようと思います。

本来の意味とは異なりますが、まさにテクニカル・クランキン・ロッドという感じがして、なんだかとてもお気に入りになりそうです。

 

あと、このエントリーでも書いていたFDのリールシートは私の手に合うけどTCRのリールシートが私の手に合わないという件ですが・・・

Fw140412_8
使い始めたときには3フィンガーで巻く際の中指の腹が痛く感じたものの、夕方にはそんなに違和感が無くなっていました。

最初こそ握る際の力の入れ方に試行錯誤していた関係もあって腕が疲れた感じになりましたが、素手でもどこも擦り剥けることも無くほぼ1日使い続けられたので、そんなに大きな問題ではないと思います。

これが使い始めて直ぐに手の皮が剥けたりするようならサッパリですが、FujiのECSなのでそこまで酷いはずはありません。

また、リールが変わるとその辺も変わってくると思うので、組み合わせるリールの違うTCR610MLTCR610Mなんかも使ってみたいと思います。

 

初回使用で感じた事は、大体この位です。

このTCR610Lは、今後も一番使用頻度が高いまま使い続けていきますので、その時々に感じた事をその時々に書いてみたいと思います。

次に書いたときには、今回書いていることを既に否定しているかもしれませんね・・・

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